ザッツ・エンタテインメント
       コレクターズ・ボックス 2004年.MGM
●すべてのミュージカルファンを狂喜させたMGMミュージカルの名場面を紡いだ傑作ミュージカル・アンソロジー3部作。 コレクターズ・ボックス限定特典として4時間を越える映像特典を収録。

予約しなかったため、探して探して大変な思いをして入手したDVDボックス。
特典はメイキングや未公開場面がガンガン入っていて、本当に見所満載です。
他でわりとよく見る25周年パーティーの様子などでも、スターの入場シーンもあるのでこれも必見。公的なパーティだけどけっこう性格が出てる…
それからザッツ〜2のほうのメイキング「マイク・ダグラス・ショー」女優さんたちが結構好き勝手喋ってて面白いやら、ハラハラするやら。
(とくにデビーとアン・ミラー姐さん…)
試写会では大人になったマーガレット・オブライエンやエヴァ・ガードナー、ジンジャー・ロジャースなんかも見られます。
さすがにファン向け特典映像だから、長々紹介しててもカットはしない(笑)
それにしてもこの時のシド・チャリシー綺麗だなぁ…パート3の時のレナ・ホーンもあまり変わらないですね。肌つるつる。

本編ですが、画面がスタンダードサイズのはずなのにちょっと小さいです
(私だけか) でもなんだか映画館で見ているような雰囲気。←気のせい
パート2、3で映像が追加されてるようです。
見たことない場面がある…
2は未確認だけど(ビデオが無いので)、3はラテンバンドの場面とジュディの「美人劇場」、アステアの「ヨランダと盗賊」のダンスシーンがありました。

サウンド・オブ・ミュージック
1965年.20世紀FOX
●ナチス台頭に揺れる第二次世界大戦中のオーストリアを舞台に、トラップ一家の子供たちと家庭教師の修道女マリアとの心の交流を通して家族愛の美しさを描いた、ジュリー・アンドリュース主演で贈る ミュージカル映画の傑作。
1965年アカデミー賞作品/監督/音響/編集/編曲の5部門受賞。


こどもの日にNHKでやってましたね。(柏餅片手に見てた)
とても感動して、おこづかいをもってCDレンタル屋にサウンドトラックを借りに行ったものでした。
ビデオに後半しか録ってなかったのでロルフが嫌いだったのですが
(裏切りの印象しか。)彼とリーズルの場面を見て好感度↑(踊れるし)。

子供たちが可愛くて(とくにちびっこ組ね)羊飼いの人形劇や、NHK教育のこども番組のような(笑)ドレミの歌の場面は見て欲しい、万人に。
ちなみにこの映画のおやすみの歌の影響で、 『人垣の後ろから右に左にのぞき見る状況』をさして、鳩時計と呼んでます。

サマー・ストック
1950年.MGM

●コネチカットの農場の娘ジェーン(ジュディ・ガーランド)は、両親の死後 なんとか農場を切り回している.
そこに、ジェーンに甘やかされて育った妹のアビゲイル(グロリア・デ・ヘブン)が ショウ一座を引き連れて戻ってくる。 一座のリーダー、ジョー(ジーン・ケリー)はジェーンに納屋を借りて興業しようと 交渉するが…。
ジュディ・ガーランドのMGM最後の出演作。


ジュディ・ガーランドが、幕開きのシャワーシーンで なんかものすごいどすこい体型で悲しくなったりもするのですが
(彼女にオーバーオールを着せるのもどうか…)
そんなジュディが9キロ減量して撮ったと言う『GET HAPPY』!
この曲だけでこの映画を見る価値があり。
かっちょいいジュディに、大喝采のジーン・ケリーが面白すぎる…
それにしても、ジュディのオーラに押されて ジーン・ケリーの俺俺ぶりが
あまり鼻につかないのに驚いた。 この二人のコンビは良かったのになぁ…

グロリア・デ・ヘブンはなんかこの映画だと地味なんだけど、好きな顔なの。 ジュディと並ぶと気圧されちゃうんだけどね…
そういえば舞台の犬が素晴らしかったです。
超お利口さんな犬たちが、超アホなことやってるのが(笑)
地獄の天使
1930年.ユナイト映画社
●百万長者ハワード・ヒューズが設立したカッド・プロダクション社で製作された映画。
実直な兄・ロイと変わり者で臆病な弟・モンテの兄弟と、ドイツ人のカールはオックスフォードの学友だったが、第一次世界大戦の勃発と共に敵味方に分かることに。 ロイとモンテは英軍航空隊に、カールは独軍の航空隊に加わる。やがて独軍飛行船に乗るカールにロンドン爆撃の命が下る…


製作日数、経費とも史上最高だったそうですよ。
カット割なんかブチブチ切れてたりひどいんだけど
ハワード・ヒューズの道楽映画…というにはわりとちゃんとした人間ドラマ。
ラストとかさ〜敵軍に捕まって錯乱して秘密を話そうとするする弟を
あいつは恋敵だと偽って、ピストルをくれと独軍に頼む兄。
ジーン・ハーロウはカタブツ兄が恋する女で、アンタの理想にはついてけないわ!と 奔放な美女なんですけど、セクシーなのに可愛いのでした。
(ジーン・ハーロウの顔あまり好きな顔じゃなかったんだけど)

まぁやっぱり飛行機の場面がメインなんですけど。
これは今の技術でもロケでは無理かも…
これは死ぬよねスタント。だって黒煙吹いてまっさかさまとか、爆発炎上する独軍飛行船とか すごいんだ…
ところで、「地獄の天使」ってジーン・ハーロウのことかと思ってたけど
もしかしてそれって飛行機か…
ジーグフェルド・フォーリーズ
1946年.MGM

●多くのヒットミュージカルをつくり、米レビュー界の父と言われるフローレンツ・ジーグフェルド。
1932年にこの世を去った彼が、自分の作り出したショーの数々を天国で回想する。
監督はヴィンセント・ミネリ、振付はロバート・アルトン。出演はフレッド・アステア、ジーン・ケリー、ジュディ・ガーランドほか。


以前にジュディ目当てで見た作品なのですが、これは少し知識がついてから見たほうが面白いかもしれない…

アステアの出番が多いですね。相手役のルシル・ブレマー(『若草の頃』の長女の人)なのですが、あまり合ってない気がする。 モダンダンスっぽい
アジア系の場面は良かったです。
『ザッツ・エンタテインメント』で有名な、ジーンとアステアが組んだダンスは
ノリがどっちかというとジーン寄りか。
途中で入るコントみたいな寸劇、微妙…
レッド・スケルトンの酒のCMのベロンベロンに泥酔するネタは好き。

オープニングが見所で、パペット・アニメーションが使われています。
(60年前!)なかなかの出来です。
そして私の大好きな、シド・チャリシのデビュー作品でもあるのですが
ピンクのチュチュのバレリーナで中央で踊っていて、可憐だ…
レナ・ホーンの唄もあって(私的に)豪華です。
ジュディの大女優の場面は、ある意味彼女らしくてちと笑えません…(笑)

ショウほど素敵な商売はない
1954年.20世紀FOX
●ボードビル(旅回りショー)のドナヒュー一家の 父母と3人の子供たちはドナヒュー5人組として活躍していたが、長男は神父を志して舞台を離れ、末っ子のティム(D・オコーナー)は新人歌手(M・モンロー)への失恋と事故から家出、父親もその行方を探して舞台を離れる。 ショウビズ界に生きる芸人一家の波乱と家族愛を描いたミュージカル。

エセル・マーマンが映画出演した、数少ない作品。
そしてドナルド・オコーナー氏の数少ない日本公開作品として要チェックなのです (彼については別枠にて語る)
ミュージカル映画としてはちと押しが弱い気がするんだけど
オープニングの歌と、最後の怒涛のショー場面に心踊るのでした。

エセルマーマンの肝っ玉母さんっぷりと
父親役のダン・デイリーはでかくて声が低くて素敵です。
(だから余計オコーナー氏が小柄に…)←ねごと
優等生の長兄は「神父になる」と言ってショービジネスから抜けるのですが、案の定ゴスペル歌ってました。
しかしこの兄、サンダーバードの人形っぽい(しつれい)
姉ケイティ役のミッツィ・ゲイナー。彼女の腰の細さよ…
オコーナー氏とけっこういいコンビだと思ったら、後に「夜は夜もすがら」で再共演してますね。 ケイティは外見はクールなのに、実は優しいお姉さん。弟の頭なでたりして、いいなぁ。
兄の送別会での両親のモノ真似は、ミッツィのほうは似てる…
オコーナー氏は普通に司会者だ(笑)

一応マリリン・モンロー映画として売っていますが、実力としてはもう他の人とは レベルが違うので、ちょっと気の毒。
マリリンの歌、吹替えという噂なんだけど…そうなの?(歌わせてやっておくれよ)
最初のショーの場面の曲とか好きだったのに…

ちなみに某所出演者に先頭きって堂々と「ジョージ・チャキリス」て出てたけど、 彼「ヒートウェーブ」でバックダンサーとして出てるだけらしい…

ショウ・ボート
1951年.MGM
● ミシシッピーを行くショウボート。
看板女優ジュリーは、混血児の身で白人俳優と結婚していることが法に触れ、船を去らねばなからなかった。
一方アンディ船長の娘マグノリアは賭博師のゲイロードと恋に落ち、船を降りる。
しかし幸福は1年と続かず、賭博で財産を失ったゲイロードはマグノリアの妊娠を知らないまま姿を消す…


リメイク3番目だそうですが(2作目が評判良いけど見られないので。)
主役は、マグノリアとゲイロードなので、キャスリン・グレイソンとハワード・キールのコンビ作品ですな。
キャスリンは苦手な歌手なのですが、最初の初々しいマグノリアは正直
可愛かったです。ジュリー(エヴァ・ガードナー!ほんに美女!)と 二人で
仲良さそうにじゃれてる場面など…
ハワード・キールはなんか情けな〜いヒゲでした。
お父さんのアンディ船長が大変ステキで、私は泣きましたよ
苦労してるマグノリアに笑え、と言う場面・・・
あんな寝ぼけたムーミンみたいな顔で…(しつれい)

エヴァの美女っぷり!エヴァ、素晴らしい。これに尽きる。
レナ・ホーンのジュリーもいいけど、これはエヴァで良かった。
だって、あんな素晴らしい落ちぶれ方、エヴァにしかできない
上流社会
1956年.MGM

●高級住宅街。隣に住む美しい前妻トレイシー(グレース・ケリー)を今も愛している作曲家デクスター(ビング・クロスビー)は、彼女の再婚を目前にひかえ落ち着かない。 そこへ、その結婚式を独占取材することになった雑誌記者(F・シナトラ)がやってきて話は思いがけない方向へ…。 他、ルイ・アームストロングが本人役で登場する。


ビング・クロスビーのために図書館から借りてきました。
タイトルからしてもう「おハイソな人たちの退屈なラブストーリー」って雰囲気でずっと避けてたんだけど、
コメディなんだね、これ。

サッチモの歌から始まるのが、もうワクワクするではないですか。
ビングの得体の知れなさ 懐の大きさが素晴らしいです。
ちょっと年齢不祥。時々とても若く見える…
そしてグレース・ケリーは愛すべきアホ娘ですが、超美しい。
どれくらいアホかというと、ドレスでクルクル廻りながら記者出迎えてた。
(しかも猿芝居気味)
地がガサツなお嬢様というのが素敵です。
ちょっとだけ出てくるチビ妹も、さらに男前で素敵。
※ここに少女(チビ妹)とオッサン(B・クロスビー)という私の好きな図式があるわけですね

シナトラはもともとそれほど好きでなかったので、これくらいの役で良かった(空回り気味のゴシップ記者)
デクスター(B・クロスビー)がとてもいい奴なので、気持ちとしては
「デクスターのジャマすんなこの若造がぁ!」
(ちゃぶ台ガシャーン)って感じ。

DVD(期間限定)を買いました。
しかし特典映像、メイキングとかプレミア試写のニュースなどの
他になぜか「ミリオネラ・グルーピー」という謎アニメが…
(遺産を相続した犬のドタバタコメディ)
…ああ、上流社会つながりか!!
紳士は金髪がお好き
1953年.20世紀FOX
●N.Y.のナイトクラブのショーガール、ローレライ(マリリン・モンロー)とドロシー(ジェーン・ラッセル)は 二人でパリ行きの客船に乗るが、その船にはローレライの素行を怪しむ婚約者の父親が送り込んだ探偵も乗り込んでいた。
しかしローレライは船上で出会った大金持ちのダイヤに心奪われ、彼にアタックを開始。 一方ドロシーは、なんとその探偵に恋をしてしまう…。

>>登場人物
 ・マリリン・モンロー(ブロンド。愛すべきおバカさんっぷり)
 ・ジェーン・ラッセル(マリリンの相方。)
 ・ボンボン眼鏡(アテ馬かと思ったら、最後はなかなか良い人であった)
 ・探偵男(しもぶくれ。しかもやることがケチ)
「金持ちの男と美人は同じ。
だって男だって結婚するなら美人がいいでしょ」

わ〜すごい説得力だ〜
結論としては、女の友情をなめんなよ、ということで。
友人役のジェーン・ラッセルがちょっと顔がいかつい感じなので
マリリンが非常に可愛く写る映画。
有名な「ダイヤモンドは女性の親友」が聞けます。
(「ジャンクション24」でキャルさんが歌ってた。映画では「ムーラン・ルージュ」などでも)

しかしジェーンの相手の、探偵男はムーミンみたいな顔でイマイチ…
またやることも憎ったらしくてさぁ…やっぱり相手役は大事だな。 
肌色の水着の男達がゾロゾロ出てくる場面はちょっと勘弁してほしい… 笑っちゃうから…

聖メリーの鐘
1945年.パラマウント
●オマリー神父は聖メリー教区に赴任するが、付属の学園は財政が窮迫して閉鎖の危機に面していた。 若く美しい尼僧長、シスター・ベネディクトは教育家としては申し分ないが経営には力不足なのは一目瞭然で オマリーとシスター・ベネディクトは意見を対立させる。
ある日一人の夜の女性が、女手ひとつで育てた娘を学園に預けたいと連れてくる。


『我が道を往く』の続編。
前作に比べエピソードが散漫なイメージですが、シスター役のイングリット・バーグマンが美しくて聡明でお茶目で彩りを添えてる。
あのラストの笑顔が…
彼女がオマリーの策にはまって子供に喧嘩指南するのが楽しいのです。
ボクシングの本を読む尼さん。ステキだ。
ひねくれ少女パッシー役は「若草の頃」で、3女のアグネスやってた子ですね。 また結構リアルな感じのひねくれ方で可愛いです。
今回のオマリー神父ビング・クロスビー 何をしたいのやら印象薄い気がします。その分イングリットが素敵なのだが。

それにしてもちびっこたちのクリスマスの劇(ホームビデオっぽい)が可愛かったなぁ…  ホームビデオ風なので子供に興味の無い人にはどうでもいいシーンか(笑)