虹の都へ
1933年.MGM
●女学校の教師シルヴィア(マリオン・デイヴィス)は窮屈な女学校を飛び出し、憧れの歌手ビル(ビング・クロスビー)に会いにニューヨークへ。
しかしビルは映画撮影のためハリウッドへ向かうところで、シルヴィアはてんで相手にされない。
シルヴィアはビルと同じ汽車に乗り込み、ビルの恋人でフランス女優のリリー(フィフィ・ドーセイ)のメイドとしてハリウッドへ行く。
リリーの癇癪と気まぐれに手を焼いた監督は、撮影所でエキストラとして滑り込んだシルヴィアを主役に立てる…


若きビング・クロスビー…うわ〜本当に若いや!
マリオン・デイヴィスは最初は自分勝手で「スターになるわ!」とか言ってて
あまり好きになれなさそう…と思ってたのですが、頑張るしへこたれないし アホフランス女優をボコボコにする辺りでもう大好きになってしまいました。 しかも意外に堅実で利口な娘。
有名な「テンプテーション」はどんな場面で歌うのかと思っていたら、
恋人のリリー(フィフィ・ドーセイ)にもう勘弁してくれという感じで
熱唱していました。
ちなみにシルヴィアが花を買う露天の夫婦が日本人ですよ。
手持ちがない、というシルヴィアに、次でいいですよと奥さんが言うと、
旦那が「おいお前そんなことしちゃダメじゃないか、 金払う気ないのは分かるでしょ」
(すごい早口の日本語)


脇役では、報われない芸術家志向の出資者の青年と、お人好しの同居人のダンサーの娘など、 周りがやさしい人たちなのがすてき。
虹を掴む男
1947年.大映洋画部

●気弱なウォルター(ダニー・ケイ)は出版社に勤める真面目な社員だが、いつもぼんやりして想像の世界に入りこんでいた。 夢の中では英雄の彼だったが、現実は母や婚約者や上司にいいように使われてばかり。
ある日ウォルターは、夢で見た美女にそっくりな女(ヴァージニア・メイヨ)に遭遇し、宝石にからむ事件に巻き込まれる…


ダニー・ケイの映画を見るならまずこれかと思います。
一番アホな想像(で好きなの)は外科医か。なんで靴下伸ばし器とか使ってんの(笑)!
ヴァージニア・メイヨ嬢がかなりミステリアスな美女なので、 これは彼女にダマされてるんじゃないかと最後までずっとドキドキしてました。
しかし音楽の教授の真似の場面は、地元学校の内輪ネタを公共の場で聞いてる感じだ。 (だって長いんだもん…)
ダニー・ケイは格好いいのですが、笑いのツボがちょっと違うので
気弱男の心温まるお話として見てた。(間違ってる…たぶん…)