カッスル夫妻
1939年.RKO
●第一次大戦前のアメリカのダンス界で有名だった ヴァーノンとアイリーン・カッスル夫妻の伝記的映画。
2人がニューロシェルで出会い結婚し、はじめの頃は挫折を味わうが パリでカッスル・ウォークを披露し認められる。
やがてヴァーノンは英国空軍で兵役に服することになる…


アステア&ロジャースコンビのRKO最後の作品ですね。
伝記ものなので結末は切ないのですが、私割と好きだったりします…
(というか泣きました)
プロポーズの場面とか、あり金はたいて帽子をプレゼントするところとか
好きなんだ…
あの帽子、飾ってるときは水泳帽みたいでどうやって被るのかフシギだった。
カラミティ・ジェーン
1957年.20世紀FOX
●1870年代のアメリカ西部の町。
男勝りで見事な射撃の腕を持つ"カラミティ(疫病神)"ジェーン(ドリス・デイ)。 親友のワイルド・ビル・ヒコック(ハワード・キール)すらジェーンを女性扱いしてくれない。
ジェーンはスターのアデレイドを連れて来ると町の人に約束し、シカゴへ行くが、アデレイドの付き人ケティを本物とまちがえて連れ帰ってしまう…。


ドリス・デイがナイス。あの男女っぷり!(そしてドレスの美しさ!)
「アニーよ銃を取れ」のベティ・ハットンと比較されがちですが、
私はこっちはこっちで楽しい作品だと思います。
ケティ役のアリン・アン・マクマリーはエキゾチックな美人です。
しかし女の友情を微笑ましく見ていたのに、あんな男(へなちょこ少佐)を取り合ってのケンカはやりきれないわ。 オッサン達も勝手だしさ〜…
ハワード・キールのゴツイ女装が見られたのは良かった(笑) あと冒頭で
間違って招かれた女名前の歌手も女装してた。←しかもバレバレ

上のポスターの、ナイスバディな感じのドリス・デイが好きなので
ホントはDVDパッケージもこっちにしてくれると嬉しかった…。

キス・ミー・ケイト
1953年.MGM
●ミュージカルスター、フレッド(ハワード・キール)は作曲家のコール・ポーターの新作ミュージカル「じゃじゃ馬ならし」に出演することになるが
相手役の元妻・リリー(キャスリン・グレイソン)と舞台上でも私情を持ちこみ大喧嘩に。
さらに共演者のルイス(アン・ミラー)やその恋人
ビル(トミー・ロール)、借金取りのマフィアも巻き込んでドタバタを繰り広げる。


キャスリン・グレイソンが得意でないので彼女の歌でお腹いっぱいなのと、3D仕様のせいか色がイマイチ美しくないので評価↓なのですが
アン・ミラー姐さん他ダンサー組がすんばらしいです。
ダンスだけならかなり高評価…
ボブ・フォッシーがホーテシオ役で踊っていますが、もういかにもフォッシー色なのね(笑) あと、私の好きなトミー・ロールもダイナミックで素晴らしい。
この二人に比べると弱いけど、ボビー・ヴァンって『ザッツ・エンタ(略)2』で
やってた、ずっと飛び跳ねてた人だよね…(この前気付いた)

それにしてもハワード・キールってどうしてこう荒くれの役似合うんだろう
イキイキしてるな〜(笑)
振付のハーミーズ・パンも特出してるのですが、 『ザッツ〜』BOXの「ミュージカルの巨匠たち」を見たので余計興味深いです。
アステア似か…そうか…。
絹の靴下
1957年.MGM

●パリの魅力にほだされてしまったソ連の作曲家ボロフを連れ戻すため、3人の共産党員がパリに派遣されるが、今度はその3人も帰ってこない。
そこで政府は優秀で厳格な人民委員のニノチカ(シド・チャリシー)を派遣する。
そんな折アメリカの映画プロデューサー、スティーブ(F・アステア)はボロフの曲を使って映画を作ろうとするが…


ストーリーよりもシド・チャリシー!とにかく彼女の魅力全開です。
冷血ロボットっぷりが素晴らしい。エレベーターより階段昇るのは早いし
タイプライターも高速で打つぜ!
言い寄るアステアに 「貴方は私にモーションをかけているのですか。」
YESと言うと、「抑えなさい」
(身もフタも無し)ブラボー!

この作品アステアの役は軽すぎて、キャラとしてイマイチ素敵でないので
(とにかくメリケン人の軽さアホさしか出てない) あまり見返さなかったのですが、ダンスシーンと曲の素晴らしさを再確認。
「All of You」での軽快なダンス。衣装は地味だけどすんばらしいです。
シドとアステアの歌の掛け合いも楽しい。やっぱり私の中でベストコンビなんだな…この二人。
そして長丁場、コサックダンス&バレエ&タップの「赤のブルース」
正直、この場面見たさにDVD買ったのでしたが。
雲流るるはてに
1946年.MGM

●作曲家ジェローム・カーンの伝記映画を、50人以上のMGMスターが総出演して贈る壮大なミュージカル。 編曲家ジム・ヘスラーとその娘サリーとの交友を軸に、妻エヴァとのなれそめや、ブロードウェイで着々と成功してゆくさまが物語られる。


ジューン・アリスン可愛いですね!
ピンクのレインコートで踊るのが最高に可愛い。
でも「ジェーンにおまかせ」のクレオパトラの歌は…やっぱ変…

ジュディのマリリン・ミラーは、人間ができててちょっと説得力ないわ(笑)
皿洗いの場面は、曲とかセット素晴らしいんだけど
豪華な楽屋より舞台のほうがボロ衣装になってて笑ってしまう。
(感動させておくれよ…あのサーカス場面持ってくれば良かったのに)
そういえば、あのサーカスの乗馬アクロバット、スタントまで使って
「そこまでやらなくていいじゃん!」(友人談)

ショウ・ボートの場面は後年の映画版よりドレッシーな感じ。
レナ・ホーンは美しいけど…エヴァ・ガードナーに比べるとちと華やかさに欠けるかなぁ (フィナーレの白い衣装は美しい。シンプルな衣装のほうが似合うんだな)
私、ヴァージニア・オブライエンのスレた感じ好きなんですが、あんまり他の映画で観られないのよね…
シド夫のトニー・マーティンは加山雄三似で気になる…
シドといえば一瞬しか出てきませんでしたね。

それにしてもあの可愛い子供時代のサリーが、あんな自己中心的な娘に
成長してて、またルシル・ブレマーが老けてるので(20代前半だけど)
それも居たたまれないのですが、 場末の黒い衣装で踊る場面が良くて好きなので、まぁいいかな。
恋の手ほどき
1958年.MGM

●時はベル・エポック。
社交界の花形になるべく教育を受けるお転婆娘・ジジ(レスリー・キャロン)が エレガントなレディに変身して、金持ちの独身男(ルイ・ジュールダン)の心を射止めるシンデレラストーリー。


タイトルがいけません(笑)
原題は「GiGi(ジジ)」っつうんだけど、邦題 ハーレクインみたいだよ…
レスリー・キャロンが可愛い映画なんですが
設定が、社交界の花形の結婚しない女家族の話なので
価値観がよく分からないのでした。
あと相手役が、仲本工事似。
それであまり見返さなかった映画なのでした…相手役って大事。
(昔の映画って女性は綺麗なのに、男性が微妙なのが多いのね・・・)

久々に見返すと、見慣れたせいか彼もそれほど変じゃなかった。
シャンペンの歌「The Night They Invented Champagne」とか
フィナーレの曲とか、良い曲が多いです。
レスリーの「パリの人は恋のことしか考えてない。バッカみたい」
みたいな歌詞の歌も面白い(レスリー・キャロンの顔が。) 
腰抜け二挺拳銃
1948年.パラマウント
●政府の密命を受けた女ガンマン、カラミティ・ジェーンは、武器密売団の陰謀を暴くため、臆病者の歯医者と偽装結婚して 幌馬車隊に加わるが、彼らの行く先々で騒動が持ち上がる。
「南米珍道中」「我輩は名剣士」のボブ・ホープがジェーン・ラッセルを相手に主演するテクニカラー色彩喜劇。


まず邦題がグッときますね。観たくなりますね!
以前「顔がいかつい」と書いたジェーン・ラッセルなのですが、こちらでは
カラミティ・ジェーンの無敵っぷりが素敵です。
こういうウエスタン映画のほうが合ってる人なんだと思う。

内容は…ベタベタアメリカンオヤジコメディなのです…
正直、タイトルが一番おもしろい。
この後「腰抜け二挺拳銃の息子」という続編があるのですが、 こちらもナイスネーミングです。